経営者の急速な高齢化により、今後会社売却の増加は間違いありません。まずは、2018年度版の中小企業白書より引用した下の表をご覧ください。
2015年時点において経営者で最も多い年齢は66歳です。20年前は47歳でしたから、そっくり20年シフトしていることが分かります。よって2018年時点においては、おそらく69歳が経営者で最も多い年齢となっているでしょう。中小企業の社長の平均退任年齢は68〜70歳程度と予想されることから、まさに一大勢力が引退時期を迎えていることになります。
一方で後継者はどれくらい決まっているのでしょうか。
60歳以上では約半数が後継者が不在です。70歳代でも42%です。今後しばらくは、毎年10万人以上の経営者が社長の平均退任年齢である70歳を迎えます。ざっと半数が後継者不在ですから、毎年5万社が廃業、または会社売却予備軍となります。よって、今後はますます会社売却希望が増えるものと考えられます。
ここで廃業推移を見てみましょう。
2017年で廃業数が約3万社ですから、今後の経営者の高齢化が進むにつれてさらに増加することは確実です。また廃業会社のうち約半数は経常黒字です。よって、毎年1万社以上が経常黒字でありながら、後継者不在で廃業となり、その数は今後ますます増えると予想されます。
雇用維持、GDP維持のためにも、少なくとも経常黒字の廃業会社は優良な企業へ売却することが重要になってきます。
4. 経営者の意識の変化
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