中小企業の売却を社長自身で行うことはまずありません、というのも売却には専門的な知識と経験が必要なためです。そこで一般的にはM&Aの仲介会社に依頼することになります。仲介会社とは文字通り中立的な立場で売り手と買い手の調整を行う会社です。
しかし仲介方式は売り手にとっては見過ごすことのできない重大な問題を抱えており、売り手が損をする可能性が大きいと考えています。
一生に一度でさらに社長の最後の大仕事である会社売却で損をしてほしくありません。だからこそ会社売却では仲介でなく100%売り手の味方になるFAをつけるべきです。FAとはファイナンシャルアドバイザーの略です。M&A仲介会社は着手金、顧問料、成功報酬等の名目で手数料を得ますが、大部分を占めるのがM&Aが成立した場合の成功報酬です。
よってM&A仲介会社はより多くの利益を上げるためにM&A成立に全力を尽くします。中小企業の売却においては、主な買い手は大企業になります。M&Aに関する知識は、中小企業にはほとんどなく大企業には豊富です。大企業にとってM&Aは重要な成長手段の一つでありM&A専門の社員を配置していることも一般的です。つづいてM&Aは、中小企業にとっては一生に一度の取引ですが、大企業にとっては将来も継続して何回も行う取引です。つまり仲介会社の業務とは、知識が豊富で何度でもリピートしてくれる大企業と、知識が無くさらに1回限定の中小企業とを調整してどうにかM&Aを成立させることです。

上場企業の株価はだれでも見ることができ、その株価で売却することが可能です。業績から見て低すぎ(あるいは高すぎ)との意見もあると思いますが、その株価で多くの投資家が売買している事実からその株価は正当化されます。
言い換えると個人がその株価で株式を売却しても、その株価は正しく決してだまされたとは言えません。

一方で未上場である中小企業の株価はずっと不透明です。一般的には、買い手が中小企業の実態を詳細調査し複数の算出式を用いて株価(もしくは株価の範囲)を決めることになります。売り手が株価算定を行わずに会社売却に臨む場合には、買い手から価格が提示されても全く妥当性の検討がつかないでしょう。

上場企業では多数の投資家がその株価で実際に売買をしておりその時点での株価は正当であると言えますが、中小企業は未上場であり同じとは言えません。

買い手である大企業は、自社で算出した理論価格とは別に、1円でも安く買いたがるはずです。商売の原理原則ですから何ら問題はありません。一方で売り手である中小企業は、買いたい価格は提示されますが、通常は理論価格とその算出方法法は提示されません。となると、売り手はエイヤで可否を判断することになります。リタイヤ後に必要な金額、実態は分からない同業他社の最近の売却価格等と比較することになります。どう考えてもおかしいのですが、良く見られるケースです。

ここで仲介会社が間に入り、中立的な立場で理論価格の前後で売り手、買い手で調整できれば、問題はありません。もちろん、高い倫理観をもち、実行している仲介会社も多いとは思います。

ここで振り返って下さい。仲介会社は、どうにかM&Aを成立させて成功報酬を得たいのです。そしてその高い成果報酬額が、かれらの高い収入の源泉になっています。大企業は、理論価格より大幅に安い金額を提示していますが、知識も豊富で上得意の常連客です。
一方、中小企業は提示された価格の妥当性が分からず、知識のない一見客です。残念ですが、中立な立場でなく、実質的に大企業の立場で支援する会社が多く見られます。簡単に言うと、中小企業が泣かされている、不利に扱われています。これが仲介業務の抱える構造的な問題だと考えています。

裁判官であれば、両当事者の知識格差も、裁判の経験数も関係なく公正に裁くのでしょう。それでも差し違えるリスクを考え、三審制(地裁、高裁、最高裁)を採用し万全を期しています。大企業同士のM&Aでは、買い手と売り手それぞれが別のプロに依頼し検討を進めますので、フェアな交渉が可能です。

当社は、長年、中小企業の再生業務を行っており、再生完了企業から会社売却を依頼されたのが、本格的にM&A支援に進出したきっかけです。近年は、再生支援を経ず、初めから売却依頼を頂くケースが増えています。仲介業務は行わず、売却支援に特化しているのが特長です。

中小企業の社長と苦楽を共に再生支援していたことから、最後の会社売却で絶対に後悔してほしくありません。当社は中小企業の絶対的な支持者でありたい。つまり、100%売り手の味方です。

 



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